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2011年08月 アーカイブ

クルマは人類の自由のシンボル

自然への回帰願望をもち、自然の保全を願う気持ちを多くの人たちがもつのは当然のことであり、何の不思議もありません。


鉄とコンクリートとガラスの箱に閉じ込められて日々を過ごし、人間関係の複雑な軋櫟の渦のなかでストレスを募らせている毎日であれば、何も遮ることなく水平線まで見える海が無性に恋しくなるはずです。


木漏れ日を浴び、爽やかな風と鳥のさえずりの中に漂うことを夢見るのは当たり前のことなのです。


・・・しかし、現代の人間にとって、そんな願望はあくまでも強い非日常性の下に捕らえられているものであり、また非日常性が強いからこそ願望もより強くなるのではないかと私は考えるときがあります。


言いかえれば、都市に住む人たちは、文明の利器や中古車情報などの情報に取り囲まれて日々を過ごしているからこそ・・・


ときに不便と不自由を味わいたくなるのでしょうし、それを快感として楽しむことができるのではないかということです。


都市に住むことによって生じる様々なストレスも、都市で生まれ育った人間にとってはある種の高揚感をもたらす覚醒剤的な役割を果たしています。


それを切らすと情緒不安定になり、精神に萎縮をもたらしてしまうことさえ多々あるはずです。


・・・むろん個々に差はあれ、人間とはそんな動物だと私は常々考えています。


自動車のプラスとマイナス

文明の発達は、人間に単なる物質的価値観の変化をもたらしただけでなく、精神構造的にも肉体構造的にも大きな変化をもたらしました。


中古車検索サイトの数が多いアメリカの都市生活者にとって、牧場をもつことは大きな憧れのようですが、その牧場には生産性など求められません。


敷地の中を馬が自由に駆け回り、小川が清流を運び、風が自然のままに吹き抜けていってくれればいいのです。


・・・しかし、自然とともに過ごすという憧れを実現できた幸せな人たちが牧場の中に建てる家は、都市生活とまったく変わらない文明の利器で埋めつくされています。


そして、週末になると、頭のてっぺんからつま先まで都市生活の香りをぷんぷんさせた友人知人を招いてパーティを開くか・・・


または、贅沢な4WD車に乗って都市の空気を吸いに出かけてゆくのです。


ヨーロッパでも金持ちはカントリー・ハウスをもっています。


しかし、そこはあくまでも週末のためにあり、バカンスを過ごすためにあるのであって、ほとんどの人たちは都市を離れようとはしないのです。

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