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2011年10月 アーカイブ

クルマへのニーズはどう変化してゆくか

文明を否定しない限り、アダムとイブの時代に戻るほどの決意がない限り、クルマを否定する術はありません。


・・・ですから、あくまでもクルマを肯定しながら、前に進むしかないのです。


今後もますます日産 中古車は増え続けていくのですから・・・。


さて、「クルマは電気冷蔵庫とは違う」とはよく言われることですが、まさにその通りです。


キッチンの片隅で黙々と仕事をするだけでいい冷蔵庫であれば、基本的には機能さえ優れていれば用は足ります。


食料品がタップリ入って、強力な冷凍庫がついていて、モーターが静かで、電力を食わなくて、使いやすい構造になっていればそれでいいでしょう。


機能的な要求があるだけで、情緒的な要求など入ってきません。


冷蔵庫の専門誌もないし、冷蔵庫評論家もいません。


切々たる想いを込めて冷蔵庫のエッセイを書く人もいません。


・・・ところがクルマとなるとどうでしょう?


切々たる想いどころか、悶々たる想いを語り、綴りその姿を愛でる人は後を絶たないのです。

車への"夢"

百余年のクルマの歴史をひもとくと、クルマに一生を捧げた人たちのドラマティックでロマンティックな物語を無数に拾いあげることができます。


そして、そんな人たちが生み出したクルマが人々の手に渡って、再び無数のドラマを演じるのです。


巨大なプレス・マシンが轟々と喰りながら鉄板を整形し、立ち上がったカマキリのようなロボットが腕を振り回し火花を散らしてボディを溶接し、最終組み立てラインでは多くの人たちが黙々と同じ作業をくり返す・・・。


電気系の配線は絡まった蜘蛛の巣よりも複雑に見えます。


クルマの生産工程には、ロマンティックな香りなど欠片ほども感じるところはありません。


ひたすら無機質で冷ややかなイメージばかりが飛び込んでくるのに、アッセンブリー・ラインを離れ、エンジンに火が入れられると同時に、クルマはまったく別ものに変わります。


豊かな表情を見せ、ロマンティックな香りを漂わせながら語りかけ、わたしたちの心を捕らえて放さなくしてしまうのです。


これは中古車となった後も同じこと。


そして、この人の心を揺り動かすというところにこそ、クルマが単なる耐久消費財に留まらず独特の世界を創ってきた最大の理由があると思って間違いはありません。


・・・そしてここは、これからもクルマが多くの人たちにとって特別なものであり続けるためには、もっとも留意しなければならない点のひとつです。


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