国際化の新しい展開
自動車産業の国際性がこのように強いことは、事業展開の面でも海外生産による多国籍化が欧米メーカーによって早くから行われたことにもあらわれています。
しかしながら自動車産業がいっきょに一足とびに国際化した事業展開をなしうるわけではなく・・・
欧米メーカーの先例をみても、まず国際商品としての地位をその生産する自動車について確立し、それを足がかりにして多国籍化しているのです。
ただ欧米の場合に比べて日本の場合、その国際商品としての声価を高めるまでの期間が極めて短かった上に、多国籍化へ踏み出すまでのタイム・ラグも非常に小さいという特徴があるのですが・・・
これを可能にしたものこそ、「日本の挑戦」だったといえるでしょう。
さて国際商品力を定着させることが日本の自動車産業の国際化の最初のステップだったとすると、中古車の情報の多い現在展開しつつある現地生産や合弁生産や共同生産などの動き・・・
これは、文字通りの国際化の新しい展開だということができます。
しかしこの新しい展開を見せた国際化は、日本の自動車産業の余りにも急速な国際競争力の向上。
そして、デトロイトの地盤沈下や欧州自動車産業の停滞による貿易摩擦の表面化によってもたらされたものです。